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おんなの気になる病気と医療の新常識
2010年12月03日 掲載

続々と開発されるサイトカイン療法

関節リウマチは、昔は神経痛などといわれていましたが、研究が進んだ現在では、本来自分のからだを守るための免疫システムに異常が起こり、関節を中心に炎症や激しい痛みを伴う病気であることがわかってきました。

この真犯人はサイトカインと呼ばれる物質であり、最近の研究から種々の病気を起こしたり、症状の進行にかかわるたんぱく質であることがわかってきています。その中でも代表的なものが、TNFであり、リウマチの炎症に多くかかわり、関節の腫れや骨破壊に直接かかわっていることが明らかになっています。また、働き盛りの30〜40代の女性に多く発症します。

こういったサイトカインに注目して、それらを標的とした治療、さらにその受容体を標的とした薬剤が、ここ10年近くの間に相次いで主として欧米において関節リウマチに対して用いられ、日本でもここ数年の間にこれらの薬剤が用いられるようになってきました。

リウマチからの解放に早期の治療開始がかぎに

サイトカインを抑制する治療(以下サイトカイン療法)は、これまでのリウマチ治療剤に対して効果が低い方や症状が進行してしまった患者に用いるというのが一般的な傾向です。しかしながら、発症早期の関節リウマチの患者にこういったサイトカイン療法を行うと非常に効果的ですが、日本ではなかなか早期治療が行われていないのが現状です。

私たちの経験では、発症してから2年以内にサイトカイン療法を行えば非常に効果的で、早い時期に症状が収束でき、患者様からQOLが著しく向上したという多くの声を聞く度に、やはり優れた効果があると実感しています。

サイトカイン療法の問題点と対策

サイトカイン療法の問題点として挙げられるのが、年間にして50万円近くが患者様の自己負担となることです。これらの薬剤は生物学的製剤と称され、その製造過程にかなりのコストがかかることが理由のひとつです。また、感染症や併用するメトトレキサートの副作用のモニターを行う必要があります。欧米のように外来でサイトカイン療法が受けられないのも問題点でしょう。また、サイトカイン療法を受けるべき多くの患者さんが未だに古典的な治療を受け、リウマチの苦しみから解放されていないことも事実です。

リウマチ治療は大きな進歩を遂げつつあるので、治療経験の豊富な診療機関を受診することをおすすめします。

【特別寄稿】

西岡 久寿樹(にしおか くすき)

東京医科大学 医学総合研究所所長
日本リウマチ財団 常務理事

1968年、三重大学医学部卒業。
カリフォルニア大学サンディエゴ校リウマチ科研究員などを経て、
91年から聖マリアンナ医科大学教授。
99年から同大学難病治療研究センター長を兼任。
その後2009年から東京医科大学医学総合研究所所長


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