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いい病院2011
2011年02月25日 掲載

心臓血管外科を中心に多くの手術を実施

心臓血管手術を中心に多くの手術を行っている、岸和田徳洲会病院。とくに冠動脈バイパス術の症例は多く、単独と複合(弁膜症手術などを同時に行う)を併せて、2009年1〜12月に251例行っている。また、単独の冠動脈バイパス術203例の内、OPCAB(心拍動下冠動脈バイパス術、通常オフポンプ手術と呼ぶ)が140例と多い。

OPCABは人工心肺を使わずに心臓を拍動させたまま行うため、患者への負担は少ないが、技術的にむずかしいとされる手術だ。「実際にむずかしい手術ですよ」と、同院の東上震一院長は語る。東上院長は自ら心臓手術の多くを執刀しており、その口調には、これまでに多くの患者を救ってきた自負と、使命感が感じられる。

24時間体制の断らない救急医療

24時間体制の救急医療を行っている同院には、大阪南部の全域や和歌山県から、心臓の緊急手術を要する患者を含め、多くの人が搬送されてくる。同院では、こうした救急患者を一人も断らないことを理念に掲げ、実践している。

「ここで断ったら、その患者さんは助からないとわかっていて、断ることなどあり得ません。とくに心臓疾患であれば、当院で助けなければならない責任があります。また、結果的に他の医療機関へ搬送する場合であっても、一旦、当院で受け入れて、診断をした上で的確な施設へ運べば、患者さんのリスクを大分減らすことができます」。東上院長は力を込めてそう語る。

ステント治療と手術両方の選択肢

同院は、大動脈瘤に対するステントグラフト治療も積極的に行っている。09年1〜12月は胸部大動脈瘤に対して26例、腹部大動脈瘤に対して63例を行った。ステントグラフトは、人工血管の内側にステント(筒状のバネ)を付けたもので、開胸・開腹をせずにカテーテルで血管内に挿入し、縫わずに留め置くことができる。患者にとって負担の少ない低侵襲の治療だ。

ステントが進歩し、従来は治療後に再び血管が狭窄する率が高かったが、再狭窄を防ぐ薬剤を染み込ませたDES(薬剤溶出ステント)などの登場で再発率は低くなった。ただし、人によってそれでも再発しやすいことがあり、同院ではそうしたケースでのバイパス術も行っている。

「ステントグラフト治療は1回の治療の侵襲は少ないのですが、再狭窄を繰り返して何度も治療することになれば、侵襲が大きくなってしまいます。その場合はバイパス術を行うことで、再発率を抑えることができます」と東上院長。ステントグラフトを入れた人へのバイパス術は通常よりむずかしくなるが、そうした手術を行えることも同院の特長といえる。

オープンステントグラフト早期リハビリ等の取り組み

東上院長は「手術の危険率を少しでも減らしたい」という思いを強く持っており、その思いは同院独自の取り組みにつながっている。弓部大動脈瘤に対するオープンステントグラフト法もその一つだ。

胸部大動脈の中の弓部大動脈という部位は、人工血管を手で縫うことも、ステントのみでの治療もむずかしい。そこで同院ではこのケースに対して、動脈瘤近くの大動脈を小さく切開し、ステントグラフトを挿入するという方法を03年から行っている。これがオープンステントグラフト法で、開胸手術とステントグラフト治療の長所を合わせたものとなる。09年1〜12月は23例行った。

同院は心臓チーム全体で取り組む、早期回復のためのリハビリプログラムも特長の一つとなっている。「ファストトラック」と呼ばれるこのプログラムは、心臓手術を受けた翌日からすぐ、ベッドサイドを歩くなどのリハビリを開始する。医師、ICUスタッフ、リハビリスタッフの連携のもとに行われるもので「チームの皆が了解し、協力することが大切なんです」と東上院長。“断らない”救急医療も同様で、「スタッフの了解があってはじめてできること。医師よりも、手術の後で片づけをして、次のセッティングまでしなければならないスタッフのほうが大変ですから」という。

心臓血管外科以外では、今後は小線源療法などのがん治療にもさらに力を入れていくという。

岸和田徳洲会病院はこうしたスタッフが一丸となった取り組みで、質の高い医療を提供し続けている。

【取材/川島晶子】

東上 震一(ひがしうえ しんいち)

医療法人 徳洲会 岸和田徳洲会病院
院長

1980年、和歌山県立医科大学卒業。
82年、和歌山県立医科大学附属病院胸部外科入局。
90年、岸和田徳洲会病院心臓血管外科部長、2002年、同副院長。
06年より同院長。
日本胸部外科学会・日本心臓血管外科学会認定 心臓血管外科専門医


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