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いい病院2011
2011年02月25日 掲載

命にかかわる危険性もある鼠径ヘルニア。治療には手術が必要だが、近年は日帰りで行う医療機関も増えている。今回、埼玉医科大学国際医療センター消化器外科教授の小山勇先生に特別寄稿をいただいた。

鼠径ヘルニアの原因

鼠径ヘルニアはいわゆる「脱腸」と呼ばれている疾患で、鼠径部に腹腔内臓器が脱出してくる状態です。鼠径部と呼ばれる足の付け根の部分には、腹壁の間隙に鼠径管と呼ばれるトンネル構造があり、男性の精巣が腹腔内から体外の陰のうに出ていく通り道になります。通り道自体は女性にもあります。その部位は、通常ある3枚の筋肉が1枚しかなく、脆弱な部分となっています。人間が立位歩行するようになって以来、この脆弱な部分が大きく開き、腹圧がかかるようになり、鼠径ヘルニアが生じやすくなったのです。

精巣の下垂に伴って生じる腹膜の閉鎖が完全でない場合は、腹膜が鼠径管に沿って残ることがあり、これが先天性の鼠径ヘルニアの成因になります。また、後天的に筋力の低下や腹圧の上昇などにより、高齢になってから生じる鼠径ヘルニアも少なくはありません。

鼠径ヘルニアの種類と症状

鼠径ヘルニアには鼠径管を通って腹腔内臓器が脱出する外鼠径ヘルニアと鼠径管と無関係に内側から直接に脱出する内鼠径ヘルニアがあります。さらに、大腿の方向に脱出する大腿ヘルニアもあります。前2者は男性に多いのですが、女性も生じることがあります。大腿ヘルニアは高齢の女性に多いのが特徴です。

鼠径ヘルニアは腹腔内臓器が脱出するために、痛みや違和感・不快感が最も多い症状です。無症状のことも少なくはありません。しかし、いったん生じると腹圧は弱いところにかかるので、ヘルニアはどんどん時間とともに大きくなります。最も恐ろしいことは、脱出した腹腔内臓器が腹腔内に戻らなくなり、出口で首をしめられた状態になって臓器が壊死に陥ることです。そうなると生命の危険があります。

鼠径ヘルニアの治療

鼠径ヘルニアはあまり強い症状がないことが多いのですが、手術する以外には決して治りません。さらに先述の恐ろしい結果となりうるため、明らかに鼠径部が膨らんで、臓器が脱出している場合には、放置しないで手術を受ける必要があります。

手術というと長く入院して、痛い思いをしなくてはならないと思うかもしれませんが、今は手術法の進歩により2〜3日以内の短期入院あるいは日帰り手術が標準となりました。4〜5cmの傷をつけ、人工のメッシュを弱いところにあてて補強します。メッシュは通常の多くの手術で長年使用されてきた縫合糸からできていますので、体に残っても問題ありません。最近はさらに体にやさしい軽量のメッシュも使用されています。麻酔は局所麻酔、下半身のみの麻酔、あるいは全身麻酔などどれでも自分に合う麻酔を相談できます。

【特別寄稿】

小山 勇(こやま いさむ)

埼玉医科大学国際医療センター 副院長
包括的がんセンター・消化器病センター長、
消化器外科教授

1977年、東京医科歯科大学医学部卒。
82年、三井記念病院チーフレジデント修了後、米国ジョンズホプキンス大学外科留学。
85年、埼玉医科大学第一外科講師。
2001年、埼玉医科大学消化器一般外科教授。
09年から現職


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