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いい病院2011
2011年02月25日 掲載

近年、うつ病などの精神疾患による休職者が企業の6割で増加し、しかも働き盛りの30代で最も増加しているという。うつ病や不安障害は休養と薬物療法だけでは復職が困難なケースも多い。そうした中、新たな治療法としてリワーク活動が注目されている。職場復帰のためのリハビリテーションと治療の現状について、うつ病リワーク研究会代表世話人の五十嵐良雄先生に特別寄稿をいただいた。

うつ病などで休職者が増加

2007年の厚生労働省の調査では、メンタルヘルス上の理由で連続1カ月以上休業または退職者のいる職場の割合は、300〜999人の職場では67%、1000人以上では90%以上でした。また、うつ病や躁うつ病などの患者数が1996年の60万人から、2008年には108万人と大幅に増加しています。このように、うつ病などで休職する社員が倍増するとともに、復職しても再休職する社員も確実に増えています。

背景には、病状は軽いが治りにくい現代風のうつ病の増加が指摘されています。そうした中、新たな治療としてリワーク活動が注目されています。

リワークプログラムを利用する方々について

メディカルケア虎ノ門の2005年1月〜2010年8月のプログラム参加者681人では、休職の回数、期間ともに年々長くなり、2010年では平均休職回数3.06回、期間は22.48カ月でした。このように再休職を繰り返す人や休職期間の長い人が利用しています。

プログラムを始めるタイミング

うつ病やうつ状態では、睡眠が不規則で早く目覚め、午前中とくに朝の気分が憂うつになります。まず、薬物療法で睡眠覚醒リズムを回復させ、朝の憂うつな気分の回復を図ります。そして、午前中は図書館に通い午後は運動するなどの日中の活動ができていることが、プログラムを開始する前提です。

最終目標は再休職の予防です。まず、病気の勉強をして、自分の症状の悪化の兆候を早期に感知して対処するためのセルフケアが必要です。次に、病気となった経緯を振り返り、自分なりの再休職予防策を考えます。

発症の経緯は人により異なり、自分なりの予防対策が必要です。とかく自分を取り巻く環境に目が向きがちですが、自己の内的要因を十分に考えます。仕事の仕方や上司など環境要因は容易に変わりませんし、パターン化されたネガティブな考え方を修正する認知療法などを学びながら、集団での協働作業を通じコミュニケーション能力を回復させ、復職に備えます。

リワークプログラム参加者のその後

当院の681人のプログラム参加者のうち休職者は649人でした。うち139人は脱落し、510人が終了しました。その人たちの経過追跡の結果から、プログラムを終了して1年後には77.5%、2年後には63.8%の就労が継続していると推定されました。

また、復職後に病気が治ったと判定され薬物療法が終了した62人では、復職後平均704日で治療が実際に終結していました。

リワークプログラムを受けるには

休職中の社員へのリワーク活動は、1997年にNTT東日本関東病院で始められたプログラムを先駆けとし、その後当院が精神科デイケアを利用して始め、現在では90カ所近い全国の医療機関に広がっています。うつ病リワーク研究会のHP(www.utsu-rework.org)で一覧がみられます。

【特別寄稿】

五十嵐 良雄(いがらしよしお)

うつ病リワーク研究会代表世話人
メディカルケア虎ノ門院長

北海道大学を卒業し、埼玉医大を経てミラノ大、ユトレヒト大へ留学。
2003年にメディカルケア虎ノ門を設立。
気分障害のリハビリ、デイケアでの復職支援を中心に活動。
うつ病リワーク研究会代表世話人


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