専門医ナビ

我が国の小児医療の現状と課題
医療コラム 2006年1月5日 更新
我が国の小児医療の現状と課題
医療シリーズ 乳腺専門医特集 / 増え続ける乳がんの早期発見・早期治療に取り組む

厚生労働省は、国民の医療不信を解消し、正確な医療情報を提供するため、各医学会認定の専門医を一般に公開することを許可した。病気に苦しむ患者にとって、専門医は頼りになる医師とも言えるが、このシリーズでは、実力ある専門医を徹底取材していく。
今回は増え続ける乳がんの早期発見・早期治療に取り組む乳腺専門医を紹介する。
監修: 松井 宏夫
医学ジャーナリスト
早稲田大学講師(医療社会学)

日々進化する乳がん治療
園尾博司 教授 / 第13回日本乳がん学会総会 会長・川崎医科大学乳腺甲状腺外科 教授
増え続けている乳がん。女性では年間3万5000人がかかっているといわれ、厚生労働省の「平成15年人口動態統計」によれば、2003年における乳がんの女性死亡数は9885人。1980年の死亡数4141人と比べて2倍以上になっている。この増加の背景には、脂肪分の多い食事の摂取など食生活の欧米化、初産年齢の高齢化、少子化などがある。しかし、罹患者が増え続ける中、乳がんの治療は飛躍的な進歩を遂げている。

「私が医師として取り組んできた30年間、それは乳がん治療に大きな変化が起こった時期だったといえます」

こう話すのは、川崎医科大学乳腺甲状腺外科の園尾博司教授。30年間にわたって乳がん診療を行い、関わった患者数は延べ3千人にも上る。
「当初、乳がん治療は手術、もしくは副作用の強い薬を使った治療しかありませんでした。日本では20年前に新しいホルモン薬が取り入れられ、術後の再発予防が可能になりました。乳がんの7割は、女性ホルモンに反応する性質を持っているため、ホルモンを上手くコントロールすると、がんが小さくなったり再発しなくなったりします。また、手術においても、現在、患者さんの約半数は乳房を残しています」
園尾教授がいう『乳房を残す』というのは、「乳房温存手術」のことである。従来は早期の乳がんであっても、乳房全体とその下の筋肉、脇の下のリンパ節を切除するハルステッド手術が行われていた。しかし、「乳房温存手術」により、がん部分の切除だけに留めることが可能になった。ただし、1999年に作成された「乳房温存療法ガイドライン」によれば、適用は腫瘍の大きさが3センチ以下。また、多発病巣でないといった他の条件も合わせ、医師には、適用か否かを見極める手腕が問われる。そこで力を発揮しているのが、乳がん治療の専門家である乳腺専門医だ。 園尾博司氏 略歴

PAGE 1/ 4 次のページへ→
→医療コラム バックナンバーへ



→利用規約 |  →お問い合わせ →トップページへ戻る
株式会社医療新聞社
有限会社ナショナルビジネスブレイン
Copyright (C) Medical Media Corporation. All Rights Reserved.