小林教授は「スプリントを口に装着するには、歯があることが条件となります。患者さん一人ひとりの歯型をとり、上下のかみ合せを調整してスプリントがつくられます。高齢で歯がない人では、総義歯様のスプリントが応用されます」と話す。当然のことながら鼻アレルギーなど鼻づまりのある人や、咽頭(いんとう)に腫れがあったり、肥大が激しかったりした場合は、耳鼻咽喉科での治療が進められる。SASと診断された患者がスプリント療法を受ける場合は、一昨年4月から保険適用となり、1〜2万円の負担が一般的だ。
このスプリント療法の課題について小林教授は、「このSAS治療の臨床データなどからスプリント療法は、SASの症状が軽度から中程度に限られています。また、スプリントを長期に使用すると、あごを常に前方へ移動させているために歯、口、関連する筋肉や骨などを変化させる恐れもあり、今後の研究をまたないと、今の時点ではEBM(医学的根拠)が完全ではありません」と言っている。スプリントを装着するには、専門の歯科医と十分相談して決めることが重要だ。 |