また、再治療の必要な症例の割合を比較してみると、ステント16・9%、バイパス手術3・5%と、バイパス手術の方が低値でした。ただし、治療費はステントの方が安いことから、その調査報告では、「ステント留置術は術後再治療が必要になる割合が若干高いものの、低侵襲で費用対効果の高い治療と考えられる」と結論づけられています。
この比較試験で使用されたステントは従来の金属ステントでしたが、昨年度から国内で使用されている薬剤溶出性ステントの場合、再治療の必要な症例割合は、バイパス手術後とほぼ同様になると期待されており、今では多枝疾患患者に対しても、薬剤溶出性ステント術が優先して用いられつつあります。
最も重症な冠動脈疾患である左冠動脈主幹部病変や、インターベンション治療では成功率が低く、再狭窄率が高いとされてきた慢性完全閉塞病変に対しても、薬剤溶出性ステントを使用することで、より安全に治療できるようになり、病院によってはインターベンション治療で高い成功率が得られる時代になってきています。 |