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がん克服特集 がんを見つける内視鏡検査最新情報 『苦痛の少ない 軽微内視鏡の登場』

更に患者苦痛の完全除去を目指して開発されたのが、鼻から内視鏡を入れる「経鼻内視鏡検査」だ。
のどに過敏な反応がある人や鎮静剤検査ができない人のために開発された経鼻内視鏡は次世代の内視鏡として評価が高い。河野先生もこの経鼻内視鏡を使った検査を積極的に取り入れている医師の一人だ。

軽鼻内視鏡 「経鼻内視鏡はのどへの違和感がとても少なく、受ける人の評判はいいですね。特に恐怖心の強い方の検査もこの経鼻内視鏡の登場で、操作する私たちも鎮静剤なしで安心して施行出来るようになりました。ただ鼻腔(びくう)に炎症がある人や変形がある人には使えませんが基本性能は口から入れる内視鏡と全く同じです」(河野先生)。

上部内視鏡検査の場合、アメリカでは1回約10万円もかかるが、日本では1万円程度で自己負担はその3割以下であるのに受ける人が増えないのは、「内視鏡検査はきつい、怖い」というイメージがあるためといわれている。この経鼻内視鏡の登場で、内視鏡検査のイメージは一変し、今後急速な普及が予測されている。

早期がん治療に効果をあげる内視鏡切除術

 内視鏡は検査だけでなく手術にも多用されている。特に患者の体に負担のかからない低侵襲性手術として内視鏡手術は医療現場で急激に増えている。中でも早期がんの治療は内視鏡手術が第一選択肢となっている。

内視鏡手術は、粘膜内にあるがんの病変部周囲にマーキングした後生理食塩水を注入して浮き上がらせ、内視鏡先端部のワイヤーや他の高周波器具で病変部を取り除く方法だ。東京医科歯科大学では、粘膜層にある食道がんの治療では、ほぼすべてがこの内視鏡手術で行われている。最近5年間の食道表在がん(粘膜がんと粘膜下層がんを合わせたもの)の治療では、メスを使った手術は2〜3例程度であとはすべて内視鏡手術となっている。

河野先生は、「内視鏡は、経鼻検査の可能な機器の開発など、検査法としても患者の苦痛を取り除くよう工夫が重ねられてきています。
また治療においても低侵襲性手術が可能となり、安全性だけでなく患者さんの早期退院やQOL(生活の質)の維持にも貢献しています。検査から手術までがんの診断・治療に内視鏡は欠かせない医療機器です」と今後の内視鏡機器の更なる発展を期待していた。
食道粘膜がん施術法
(東京医科歯科大学)

政府は、平成17年度から第3次対がん10カ年総合戦略をスタートさせ、がん検診の受診者の数値目標を定めてがん撲滅に乗り出している。 がん撲滅の早道は早期発見。効果の高い内視鏡検査を健診に義務付けるなど積極的な対策が求められている。


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