歯科治療は、虫歯治療にせよ矯正治療、義歯装着治療にしても日数がかかるというのが患者側の不満の一つに上げられている。一般の病院などで行われる病気やけがの治療は、患部(病変部)は全く使わないようにあるいは触れないように保全して集中的に治療を進めることができるため、入院期間などを短縮することができるが歯科治療は口や歯を毎日使いながら痛みや不具合などの調整を進めていくため一般の病気治療のように一気に治療することができず(急性期の痛み治療を除く)、どうしても治療間隔をあけなければならない。
特にこのインプラント治療も自然の歯と同じような食感や咀嚼力、発音など大きな効果が得られる反面、インプラントが顎の骨に強固に結合され機能が全面的に発揮されるまでにはどうしても歯肉の盛り上がりなどに一定の日数を要する。しかし、自分の歯が残っていない患者への総入れ歯治療には、手術したその日から使用出来る「即日使用型インプラント治療」が開発され普及し始めている。
インプラント治療では、患者の歯、顎の状態を調べた上でどのような手術計画を立てるかが極めて重要視されているが、このインプラント治療でも綿密な手術計画が不可欠だ。まず、CT(コンピューター断層撮影装置)を使って顎の骨をあらゆる方向から撮影し、骨量や骨の分布について立体的な画像をもとにインプラントの埋め込む方法が決められる。その上で特殊な分析器を使ってインプラントの人工歯のかみ合わせを調整し、またかむ力も十分発揮出来るようにして即日使用を可能にしていく。
治療期間は正味4時間程度でその間には休憩時間を取りながら出来るだけ患者に体力的な負担がかからないように進められる。歯をすべて失い、食べ物をかむ力を失った患者には、インプラントの総入れ歯治療は再びかむ力を回復することが出来、食事もおいしく食べられる。また取りはずしする入れ歯では、毎日ブラッシングしたり清潔に保つことが必要だが、そんなわずらわしさもなくなり、顎周りの筋力も維持することが出来るため、自然な外観を保つことが出来る。こうした即日使用型のインプラント治療は高齢者を中心に希望者が増えており今後大きく普及するものと見られている。 |