専門医ナビ


“最先端の医療”に迫る サイバーナイフ 患部を追跡して狙い撃つ低侵襲治療

世界に52台 治療実績は14000人

以前のサイバーナイフは薬事法上の問題があり、回収命令が出てすべて回収された。新たにサイバーナイフIIとして薬事承認を得て、平成16年5月から治療が開始され、8月10日までに14台が設置されている。サイバーナイフIIとしての国内での実績は少ないが、世界では52台が稼動しており、すでに14000人以上の患者さんが治療されている。

サイバーナイフは、現時点で適応疾患として頭頸(けい)部(脳も含まれる)の腫瘍(しゅよう)あるいは血管病変とされている。図3にがんの脳転移に対するサイバーナイフ治療の例を示す。
図3
この例は小さな脳転移であり、サイバーナイフ治療のみで消失している。施設によって治療可能と判断される基準が異なっているが、大阪大学では脳転移の場合、直径が3cm以下で原則的に3個としている。腫瘍が大きい場合には周囲の正常な脳への影響が強くなるため3cm程度までとしている。また、数が多い場合には通常のリニアックによる脳全体への照射を行っている。

体幹部への治療に期待

サイバーナイフによる治療は頭頸(けい)部(脳も含まれる)腫瘍および脳動静脈奇形については保険が適応される。しかし、脳の機能性疾患や三叉神経痛などには保険適応されない。

海外では、頭頸部以外の体幹部の病巣に対するサイバーナイフによる定位照射が行われている。肺がんや肝臓がんなどの呼吸性移動がある病変では呼吸に合わせてロボットが病巣と同時に動いて治療することも行われている。通常の照射では病巣が呼吸で移動するために広い照射野が必要だが、サイバーナイフはロボットが病巣と同時に動くため小さな照射野で治療が可能であり、副作用が少なくなる。

このような体幹部へのサイバーナイフ治療は外国では行われているが、国内では未だ認められていない。サイバーナイフは体幹部に適応できてこそ真価を発揮する装置であり、体幹部に対するサイバーナイフによる定位照射が認められる日が待たれる。


PAGE 4/ |4| コラムトップページへ →
→医療コラム バックナンバーへ



→利用規約 |  →お問い合わせ →トップページへ戻る
株式会社医療新聞社
株式会社ナショナルビジネスブレイン
Copyright (C) Medical Media Corporation. All Rights Reserved.