専門医ナビ

医療コラム 2007年10月1日 更新
10月10日は「目の愛護デー」
〜コンタクトレンズ障害の予防〜 コンタクトレンズの安全装用特集

吉田眼科 院長 吉田 博(よしだひろし)

コンタクトレンズ(以下CL)装用者の数は今や約1500万人以上とも言われています。様々な種類の使い捨てCLが登場したことやCLのケア用品が充実して入手が以前よりも簡単になったこと、更にインターネットの普及やCL量販店の増加により、眼科の診察を受けずに簡単にしかも安くCLが手に入るようになったことなどがその背景にあると思われます。

CL人口の増加に伴い、大きな問題となっているのがCLによる眼障害の増加です。CL装用者の約10人に1人の割合で眼障害が発生しているのです。CLによる眼障害が起こる原因には、装用者側の問題と処方・販売する側の問題とがあります。装用者側の問題としては、定期検査が不十分、CLを正しく装用・ケアしていないなどが挙げられます。

一方、処方・販売する側の問題点としては、CLに関する専門知識を持たない無資格者や眼科専門でない医師による処方が行われていることなどが挙げられます。従って、眼科専門医でCLの処方や定期検査を受けないと、CLによる眼障害を早期発見・早期治療できないのです。

2005年4月に薬事法が改正され、CLは人体へのリスクが比較的高いものとして「高度管理医療機器」に分類されました。CLを安全に使用して眼障害を起こさないためには、専門の知識を持った眼科専門医による診察・処方・処方後のケアを適切に受け、眼に異常がなくても3カ月ごとに定期検査を受けることが必要です。

日本コンタクトレンズ学会 理事長 金井 淳(かないじゅん)

近視、遠視、乱視に対する視力矯正方法には眼鏡、コンタクトレンズ、矯正手術が挙げられるが、やはり眼鏡、コンタクトレンズが今日も主流である。

2005年の4月に改正薬事法が施行され、コンタクトレンズは人体へのリスクが比較的高いものとして人工腎臓透析器と同じ高度管理医療機器に分類され、コンタクトレンズの販売規制は届出から許可に変更となり、販売管理者の設置が必要となった。

コンタクトレンズはあくまでも眼にとっては異物であり、快適に使用するには説明書を十分に理解し注意深く使用することが肝要だ。またコンタクトレンズは不適切な取り扱いによってもいろいろな眼障害(不具合)を発症することがある。コンタクトレンズはハード系や使い捨てソフトコンタクトレンズ以外のソフト系のコンタクトレンズではレンズケアが必要だ。

順天堂大学コンタクトレンズ外来での3年間の眼障害、特に失明につながる重篤な不具合である角膜浸潤、潰瘍(かいよう)の発症頻度を調べてみると酸素透過性ハードコンタクトレンズ0・12%、1年間使用できる従来型低含水性ソフトコンタクトレンズ1・20%、従来型高含水性ソフトコンタクトレンズ0・55%、1週間連続装用使い捨てソフトコンタクトレンズ1・12%、毎日使い捨てソフトコンタクトレンズ0・14%、頻回交換ソフトコンタクトレンズ0・5%だった。最近わが国では2週間ごとに交換する頻回交換ソフトコンタクトレンズの使用者が増えているがこのレンズ使用者は毎日使い捨てソフトコンタクトレンズに比べて重篤な不具合の発症が多い事からこすり洗いを徹底する事が大切である。

コンタクトレンズ使用者はレンズの使用がなれるに従いその取り扱いが自己流になってくる。コンタクトレンズを快適に使用するには決められた規則をきちんと守り、たとえ異常がなくても3カ月に1度は眼科専門医のもとで定期的な検査を受けてもらいたい。

日本コンタクトレンズ協会 会長 田中 英成(たなかひでなり)

日本コンタクトレンズ(CL)協会は、昭和33年にCLとケア用品の製造販売業者による同業組合として設立されて以来、CLの安全な普及を目指す継続的な活動を行ってきました。ところが近年、CLによる重篤な眼障害が増加しているのが現状です。また、本年4月に施行された改正薬事法で、CLは一段と厳しい規制を受ける高度管理医療機器に分類されました。こうした背景と改正薬事法の精神を真摯(しんし)に受け止め、CLの安全確保のための活動を更に強化させて行かなければならないと考えております。

ところで、CLによる重篤な眼障害は、実に様々な誘因によって引き起こされており、装用者の過信や油断はとても危険です。使い捨てCLの登場と流通の多様化によってCLがより便利で身近なアイテムとなった反面、市場価格の競争激化は価格訴求型のチラシ広告の氾濫や販売店のサービス低下を引き起こし、CLが医療機器であるとの装用者の認識を希薄化させてしまいました。

改正薬事法では、これまで届出制であったCL販売(小売)業を販売管理者の設置を条件とした許可制へと変更し、取扱説明書や注意文書など添付文書の確実な説明の業務を小売業に課しました。CL協会では、小売業者も巻き込んだCL広告の自主的なモラル策定と対面販売の基本ルール作りを急務と考え、小売業者の賛助会員を推進していきたいと考えております。

10月10日は「目の愛護デー」です。加盟各社のホームページには、目やCLに関する情報を皆さまに提供しております。健康で快適なCLライフの維持に役立てていただければ幸いです。

→医療コラム バックナンバーへ 




→利用規約 |  →お問い合わせ →トップページへ戻る

株式会社医療新聞社
株式会社ナショナルビジネスブレイン
Copyright (C) Medical Media Corporation. All Rights Reserved.