・排尿に時間がかかる
・尿に勢いがない
・夜間に何度もトイレに起きる
・尿が時々もれる
このような症状はありませんか?
男性には前立腺という精液の一部を作る臓器があり、ここに病気が起こると前記のような症状が起ってきます。特に前立腺肥大症という病気は前立腺が大きく肥大することにより、尿の通り道(尿道)を圧迫し、排尿を障害します。
50歳以上の男性に多く見られ、患者数は近年急激な増加傾向を示し、約80万人が現在治療中と言われています(2001年国民生活基礎調査:厚生労働省)。
「もう年だから、尿の出が悪いのはしょうがない」とよく耳にしますが、その原因の多くは前立腺によるものです。前立腺の大きさは通常くるみくらいの大きさですが、前立腺肥大症になると、みかん→りんごと大きくなっていきます。
前立腺肥大症が悪化すると、「尿閉」といって尿が一滴も出ない状況になることもあります。また、尿をためる膀胱に障害が起こり、残尿(排尿できずに残ってしまった尿)が増加し、水腎症(尿を作る臓器である腎臓が腫れる)を来たし、腎不全、尿毒症、尿路感染症、尿路結石、心臓疾患などを引き起こすことがあるため十分な注意が必要です。
前立腺肥大症は良性の疾患で、悪くなると前立腺がんになるといったことはありませんが、前立腺肥大症に前立腺がんが併発することは少なくないため十分な検査が必要となります。
前立腺肥大症の治療は、内服薬を用いた薬物療法と手術療法があります。薬物療法で十分な効果を得ることができないときは手術療法の適応となります。現在、前立腺肥大症に対する手術療法の標準術式とされているのは経尿道的前立腺切除(TURP)です。
これは尿の出口(外尿道口)より内視鏡を挿入し、肥大した部分(肥大腺腫)を切除する方法で、70年以上も前から行われています。合併症として約6%に輸血を要し、大きな前立腺肥大症に対しては施行困難であるため、開腹手術を行わねばなりません。
そこで近年、より侵襲の少ない(体にやさしく合併症が少ない)手術法が待望されていました。 |